吸玉療法(カッピング)
吸玉(カッピング)について
「吸玉」は薬がなかった古代から世界各地で行われていた治療法で「カッピング」とも呼ばれています。現代でも代替医療として中国を始めとする多くの国々で行われています。
当院ではガラス製の吸玉の中を火で燃やして真空に近い状態(陰圧)にし、それを背中などにつけて皮膚や筋肉を吸い上げます。そして、そのままの状態で数分間置きます。吸玉の吸引刺激は、引っ張られるような感覚で気持ち良く、術後も心地良いものです。
当院の吸玉(カッピング)は、院長の母校である中国湖南省の中医薬大学の方法をそのまま取り入れて行っております。単に、痛いところ・凝っているところだけではなく、中医学に基づいたカウンセリングで体質を把握し、特定のツボに対して行います。さらに、自律神経のバランスを整える事で血管を拡張させ毛細血管の血流が改善することで細胞への酸素や養分の供給を行い細胞の活性化を促進します。


最近ではアスリートたちの間にも吸玉施術のあとをよく見かけます。
このように吸玉の血流改善効果を利用すれば、運動後の筋肉疲労やケガの早期回復、また自律神経を整えることにより集中力を高め、心身の良いコンディションを保つことにも役立ちます。
冷え性の人がカッピングをした後に「体がポカポカする」ということがよくあります。これはカッピングにより血流がよくなるからです。また夏にカッピングをすると体内の余分な熱が発散されて涼しく感じるということもよく聞きます。鍼灸の場合も同じ事がいえますが人間の身体には外からの刺激を体内状況がより良くなるように選択して受け取るという機能があります。この驚くべき機能もストレスや不安、緊張などが続いているとバグを起こしてしまうことがあります。メンテナンスを怠らないようにしたいものです。
カッピングの期待できる効能
・自律神経の調整
・毛細血管の血流改善
・冷えや余分な水分、こもっている熱などを取り除く
・内臓の働きを活性化する
・筋肉のこわばりをほぐす
・打撲、捻挫等の治りを早くする
・自然治癒力を高める
・免疫力を高める
・皮膚の状態を調整する(美容効果)
ご注意
■ 施術後数日間は、カッピングのあと(色素反応)が残る場合があります。
カッピングのあとは色素反応と呼ばれ酸素や養分不足により劣化した細胞によるものとされています。この細胞はカッピング後、老廃物として排出されますのでカッピング後の尿が一時的に濃くなることがあります。
治療を重ね体調が回復していくと、段々と色が薄くなり、あとが残りづらくなっていきます。
ただし、色が薄すぎる場合は、気血が不足している可能性もあります。
■ 好転反応について
好転反応とは、治療によって自然治癒力が高まり、新陳代謝が良くなると共に解毒作用のため一時的に起こる症状です。この反応は体調が良くなると自然に消失しますので、ご心配はいりません。
・治療部位が痛くなる、かゆくなる、時に水泡となる
・めまいがする、ふらつく
・熱っぽくなる、だるくなる、眠たくなる
水泡ができる方は日頃水分を飲み過ぎている「水毒」の体質の可能性がありますので水分の取り過ぎに注意してください。水泡が出来てしまった場合は入浴の時、強くこすらないでください。
当院では下記に当てはまる方には吸玉(カッピング)療法を控えていただいております。
・当院が吸玉を行うことが適さないと判断した方
・抗血栓剤(ワーファリン、プラビックスなど)を服用の方
・出血傾向のある病気の方(白血病、肝硬変など)
・虚弱体質の方
・興奮・痙攣がある方
・感染性皮膚疾患の方(ヘルペス、伝染性膿痂疹、伝染性軟属腫など)
・急性疾患(外科手術の必要がある)の方
・浮腫の重い方
・皮膚に弾力があまりない方
・急性伝染病や熱性病

